ポンドのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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ポンド(GBP)トレードに関わる現在までの相場トピック
本日15:00 英4月CPI発表!
・4月16日に発表された、英3月消費者物価指数(CPI)は前年比+2.6%で市場予想(+2.7%)や前月(+2.8%)を下回った。CPIコアは+3.4%で前月(+3.5%)から低下し、サービスCPIは+4.7%だった(前月+5.0%)。
・5月15日に発表された、英1-3月期国内総生産(GDP)は前期比+0.7%で市場予想(+0.6%)を上回った。同時に発表された英3月月次国内総生産は前月比+0.2%で予想(±0.0%)を上回った。
・5月13日に発表された英4月失業率は4.5%で前月から横ばい。1-3月週平均賃金(除賞与)は前年比+5.6%と市場予想(+5.7%)や前月(+5.9%)を下回った。
・5月8日の会合でイングランド中銀(BOE)は政策金利を4.25%へ25bp(0.25%ポイント)引き下げた。金融政策委員会(MPC)メンバーの9人中5人が25bp利下げを支持、2名は50bpの利下げを支持、2名は据え置きを支持した。
・英4月製造業購買担当者景気指数(PMI)・改定値と4月サービス業PMI・改定値はそれぞれ45.4、49.0となり、速報値(44.0、48.9)からともに上方修正された(5月1日、6日)。
今日のポンド(GBP)トレード メインシナリオ
英CPI トランプ関税の影響から反発予想
英中銀(BOE)は今月8日の金融政策委員会(MPC)で25bp(0.25%ポイント)の利下げを実施し、ベイリー総裁は今後の利下げペースについて「段階的で注意深いアプローチを続ける必要がある」との認識を示していた。そのため、市場はBOEの次回の利下げは9月になると予想している。
本日は英4月CPIが発表される。市場予想は前年比+3.3%と前月(+2.6%)から加速となっている。また、コアCPIは+3.6%、英中銀が注視するサービスCPIは+4.8%で、ともに前月(+3.4%、+4.7%)から加速する予想だ。ただし、米国の関税政策について、英国は8日に米国側と二国間協定に合意している。そのため、仮に予想通り、伸びが加速していても、一時的なものに留まる可能性があることから、数カ月かけてインフレ動向を見極めるのが得策だろう。これについてはベイリー総裁の慎重な姿勢と一致する。
そのため、本日の英4月CPIが予想を大幅に上回るなどしない限りは、市場の予想するBOEの利下げ時期に変化はなさそうだ。ポンドはCPIの結果に一時的には反応するだろうが、値動きは限定的と見ている。
ポンド/円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
15:00 英4月CPI
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」ではポンド/円、ポンド/米ドルはともに晴れ。12時にポンド/円のRSIでシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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