オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
豪ドル(AUD)トレードに関わる現在までの相場トピック
本日10:30 豪4月CPI発表!
・4月30日に発表された豪1-3月期CPIは前年比+2.4%(予想:+2.3%)で前四半期から横ばいだった。また同CPIトリム平均は前年比+2.9%だった(予想:+2.8%、前四半期:+3.3%)。
同時に発表された豪3月消費者物価指数(CPI)は前年比+2.4%(予想:+2.3%、前月:+2.4%)だった。また、3月CPIトリム平均は+2.7%で前月から横ばいだった。
・NY原油先物市場は反落。終値は前日比-0.64ドルの1バレル=60.89ドル(5月27日)。
<WTI原油・商品CFDチャートはこちらはこちら>
・5月20日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。市場予想通り政策金利を3.85%へ25bp(0.25%ポイント)引き下げた。同時に公表された金融政策報告内の経済見通しでは25年末の国内総生産(GDP)成長率やインフレの予測などが前回(2月)から下方修正された。
・5月15日発表の豪4月雇用統計は、雇用者数が市場予想(2.25万人増加)に対して8.90万人の増加だった。失業率は4.1%で前月から横ばい。労働参加率は67.1%だった。
・5月2日に発表された豪3月小売売上高は前月比+0.3%と市場予想通(+0.4%)を下回った。
今日の豪ドル(AUD)トレード メインシナリオ
豪州のインフレ鈍化がRBAの追加利下げ観測を強める可能性
本日は豪州4月消費者物価指数(CPI)が発表される。市場予想は前年比+2.3%で前月(+2.4%)から小幅ながら鈍化となっている。直近の豪州のインフレは2%半ばでの推移となっている。国内インフレの落ち着きを背景に、豪準備銀行(RBA)は今年に入り2回の利下げを実施した。今月20日のRBA理事会の声明文では「インフレの上振れリスクは低下した」としていた。RBAのインフレ目標は2~3%であるため、仮に豪4月CPIが市場予想を下回っていた場合、RBAの目標下限に接近する。そうなると、現在の金融政策は引き締めすぎとの見方が強まり、金利先物で7割方織り込まれている次回7月8日のRBA理事会での追加利下げの織り込みがさらに進み、豪ドルは短期的には売りで反応することになりそうだ。
豪ドル/円 最新チャート分析
今後の注目材料
日米株価動向
10:30 豪4月CPI
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り空に太陽が覗き、豪ドル/米ドルは晴れ。3時に豪ドル/円のRSIと豪ドル/米ドルのストキャスティクスでシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。